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猛暑でエアコン故障増加!2024年夏、最も多かったトラブルTOP5

最近、ようやく秋の訪れを感じられる涼しさが戻ってきましたが、2024年の夏は記録的な猛暑に襲われ、過去にないほどの高温が続きました。長い夏の間、エアコンは家庭や職場でフル稼働し、室内の快適さを保つために欠かせない存在となりました。しかし、エアコンが酷使されることで、冷却機能や排水機能、部品の負荷が増え、トラブルが続出。特に7月から9月にかけては中部空調サービスにも、エアコントラブルに見舞われてた多くのお客様から「冷房が効かない」「水漏れが止まらない」などの218件のご連絡をいただきました。
今回は、実際に多かったエアコントラブルTOP5をご紹介し、その原因と対策についても解説いたします。夏の猛暑を乗り越えた今、来年に備えてエアコンのメンテナンスやトラブル予防に役立てていただければと思います。

第1位 冷えない・風が出ない

2024年の猛暑で最も多かったトラブルは、エアコンの「冷えない」「風が出ない」といった冷房機能の不調で62件でした。特に、室温が30℃を超える日が続いたことで、エアコンがフル稼働し、想定以上の負荷がかかりました。その結果、冷媒ガス不足やコンプレッサーの負担増により、エアコンが十分に冷えない、または風量が弱くなるといった症状が多発しました。

冷えない・風が出ない原因

  1. 冷媒ガスの不足:冷媒ガスは、エアコンの冷却機能に不可欠な要素です。ガスが減ると冷却能力が低下し、冷風が出なくなります。長期間使い続けたエアコンは冷媒が自然に減ってしまうことが多いため、定期的な補充が必要です。
  2. フィルターの詰まり:エアコン内部のフィルターにホコリが溜まると、空気の流れが妨げられ、冷房効果が著しく低下します。フィルター掃除を怠ると、エアコンのパフォーマンスが落ち、冷えが悪くなる原因になります。
  3. コンプレッサーの不調:猛暑による長時間運転で、エアコンの心臓部であるコンプレッサーが劣化し、冷却能力が低下することも。高温環境での過度な使用は、コンプレッサーに大きな負担をかけるため、異常が生じる場合があります。

冷えない問題への対策

  • 冷媒ガスのチェックと補充:夏の前に冷媒ガスの量を確認し、必要に応じて補充することで、冷房能力を維持することができます。
  • フィルター掃除の徹底:フィルターの清掃は、自分で簡単に行えるメンテナンスです。少なくとも月1回はフィルターを掃除し、エアコンの効率を保つことが大切です。
  • 専門業者による点検:長年使用しているエアコンや冷房能力が著しく低下した場合は、専門業者による点検を受けることをお勧めします。コンプレッサーの状態や内部部品の劣化をチェックしてもらうことで、安心してエアコンを使用できます。

「冷えない・風が出ない」というトラブルは、猛暑の夏には特に発生しやすく、エアコンにとって過酷な使用環境が原因であることが多いです。冷房機能の不調を防ぐためには、定期的なメンテナンスが重要です。

第2位 水漏れ

2024年の猛暑で多発したトラブルの第2位は、水漏れで46件ありました。水漏れは、室内機から水が垂れてくる、ドレンホースから水が排出されないなど、室内環境に影響を及ぼしやすく、見過ごせない問題です。特に長時間の使用や湿度の高い環境での稼働が続くと、結露水の処理が追いつかず、漏れが発生しやすくなります。

水漏れの主な原因

  1. ドレンホースの詰まり:エアコンの冷房運転時には結露水が発生し、ドレンホースを通じて排出される仕組みです。しかし、ドレンホース内にホコリやカビが溜まると詰まりが生じ、水がホースを通らず逆流して室内機から漏れ出してしまいます。
  2. ドレンパンの劣化や故障:結露水を一時的に受けるドレンパンが劣化すると、水漏れの原因になります。経年使用によってヒビや穴が開き、適切に排水できなくなると、エアコン内部から水が漏れ出すことがあります。
  3. 結露の増加:室内外の温度差が大きい場合、エアコン内部で結露が多く発生します。猛暑の夏には冷房の稼働が頻繁になるため、結露が大量に発生し、水滴がドレンホースで処理しきれないケースもあります。
  4. 設置の問題:設置時の不備が原因で水漏れが起こる場合もあります。例えば、ドレンホースが適切な角度で設置されていないと、排水がスムーズに流れず、逆流して室内機から水が漏れることがあります。

水漏れトラブルへの対策

  • 定期的なドレンホース清掃:ドレンホースの詰まりを防ぐため、年に1~2回程度、ホースの清掃や詰まりを確認することをお勧めします。自宅で掃除が難しい場合は、専門業者に依頼して清掃してもらうと安心です。
  • 設置時の確認:新しくエアコンを設置する際は、ドレンホースの角度や排水の流れに注意し、正常に排水ができるように設置することが大切です。設置後も水漏れがないかを確認し、問題があれば早めに対処しましょう。
  • 冷房使用の際は定期的に確認:長時間冷房を使用する場合、結露水が多く発生しやすくなります。ときどき室内機やドレンホース周辺を確認し、水漏れの兆候があれば早めに対応します。

水漏れ問題は、猛暑や長時間の使用で発生しやすいトラブルです。エアコンの性能や寿命にも関わるため、定期的な清掃と点検が重要です。快適な環境を保つために、エアコンからの水漏れに気づいたら、早めに対策を行いましょう。

第3位 エラーコードの表示

2024年の猛暑で多発したトラブルの第3位は、エアコンにエラーコードが表示される問題で31件ありました。エアコンは、内部に異常を検知するとエラーコードを表示して運転を停止しますが、特に今年はフル稼働のエアコンにトラブルが集中し、エラーコードが表示される事例が急増しました。表示されるエラーコードは問題の原因ごとに異なり、コードを解読することで冷媒ガスの不足や電気系統のトラブルなど、特定の故障箇所を把握する手がかりとなります。

主なエラーコードとその原因

  1. 冷媒ガス不足に関連するエラー:冷媒ガスが不足すると、冷房能力が低下するため、多くのエアコンでは冷媒に異常がある場合に専用のエラーコードが表示されます。これは長期間の使用や冷媒の自然減少が原因であり、冷媒の補充が必要です。
  2. 電気系統のトラブル:エアコン内部の基板や配線の劣化、ショートなどの電気系統トラブルもエラー表示の原因です。猛暑でエアコンが長時間稼働したことで負荷が増え、配線や基板が故障するケースが増えました。これらのトラブルは、エアコンが全く動かなくなる原因にもつながります。
  3. ファンやモーターの不具合:エアコン内部のファンやモーターの動作に異常がある場合にもエラーコードが表示されることがあります。ファンが正常に回らず風が出ない、またはモーターが動作しないことで、冷房や送風機能に影響が出ます。特に古いエアコンでよく発生するトラブルです。

エラーコード表示の対策

  • コードの内容確認:エラーコードはエアコンの型番や製造元によって異なるため、表示されたコードの内容を確認し、取扱説明書やメーカーのサポートを通じてコードが示すトラブルの原因を特定します。
  • リセット操作:一部のエラーは電源の入り切り(リセット操作)で解消することがありますが、何度も表示される場合は、重大な故障である可能性があるため、専門業者に点検を依頼するのが安全です。
  • 定期的なメンテナンス:エラーコードが表示される原因は、冷媒不足やフィルター詰まり、電気系統の劣化など、長期的なメンテナンス不足に起因することもあります。定期的に専門業者にメンテナンスを依頼し、故障箇所がないか確認することで、予防につながります。

エラーコードの表示は、エアコンの異常を知らせる重要なサインです。多くの場合、エラー表示が出た時点で運転が停止し、快適な環境が損なわれることが多いため、早めの対応が不可欠です。コードの確認と適切な対策を講じることで、エアコンのトラブルを迅速に解消し、快適な室内環境を維持しましょう。

第4位 異音(キーキー音・カタカタ音など)

2024年の夏に多かったトラブルの第4位は、「異音」で23件ありました。エアコンから聞こえる異常な音は、内部の部品や動作に何らかの不具合が生じているサインです。冷房機能には直接影響しない場合もありますが、音が発生する原因が放置されると故障に繋がり、結果として冷房能力の低下や修理費用の増加を招くことがあります。異音が発生する原因はさまざまで、音の種類によって異なるトラブルが潜んでいる可能性があります。

主な異音の種類とその原因

  1. キーキー音(高い音):高音のキーキー音が発生する場合、ファンベルトの緩みや摩耗が原因であることが多いです。特に長期間使用されているエアコンでは、ベルトの劣化が進み、きしむ音が発生します。また、ファンモーターの摩耗も同様の音の原因になることがあります。
  2. カタカタ音(低いリズム音):カタカタと規則的な音がする場合、ファンやプロペラにホコリや異物が引っかかっている可能性があります。エアコン内部のファンやプロペラに軽い異物が当たることで音が発生します。また、取り付けが不安定な場合にも振動が起き、カタカタ音が響くことがあります。
  3. ガラガラ音(異物の混入音):ガラガラとした音は、エアコン内部に異物が混入したり、ファンの羽根が曲がったりした際に発生します。この場合、エアコンの分解や内部清掃が必要で、早期に対処しないと他の部品にまで影響を与える恐れがあります。

異音が発生した際の対策

  • 音の種類を確認:異音が発生した場合は、まずどのような音がするかを確認します。音の種類によって原因が異なるため、具体的な音の特徴を把握しておくと、修理を依頼する際にも状況をスムーズに説明できます。
  • フィルターやファン周辺の清掃:ホコリや異物が原因で音が発生している場合もあるため、フィルターやファンの周りを清掃することで解消することがあります。簡単にアクセスできる部分は自分で掃除し、必要に応じて業者に内部清掃を依頼します。
  • 専門業者に点検を依頼:異音が長期間続く場合や、音が大きくなっていく場合は、部品の摩耗や故障の可能性が高いため、早めに専門業者に点検を依頼します。特にコンプレッサーやファンモーターの不調は大きな修理につながることがあるため、異音を放置しないことが重要です。

異音はエアコン内部の不具合を知らせる初期サインであり、早めの対処が故障を防ぐポイントです。異音が発生しても「冷房が効いているから問題ない」と放置せず、音の原因を確認して適切なメンテナンスや点検を行うことで、エアコンを長持ちさせることができます。

第5位 電源が入らない・運転停止

2024年の猛暑でエアコンに多発したトラブルの第5位は、「電源が入らない」「運転が停止する」という問題で22件ありました。暑さの中でエアコンが突然動かなくなるのは、快適な室内環境を求める利用者にとって大きな不便をもたらします。このような電源系のトラブルは、雷や気温の上昇による電気系統の負荷増大が原因となることが多く、家庭だけでなくオフィスや公共施設でも多くの問い合わせをいただきました。

電源が入らない・運転停止の主な原因

  1. 電気系統の異常:エアコン内部の基板や配線の劣化、電源ユニットの不具合が原因で、電源が入らない、または入ってもすぐに停止することがあります。特に猛暑での長時間稼働により、電気系統に高い負荷がかかり、故障が発生しやすくなります。
  2. 漏電によるブレーカーの作動:漏電が発生すると、ブレーカーが作動してエアコンの電源が遮断されます。エアコンの内部部品や配線が古くなると漏電のリスクが高まり、特に湿度が高い環境では漏電が起きやすいため、梅雨明け直後や真夏の湿気が多い時期に注意が必要です。
  3. 雷などの外的要因:夏場の雷による瞬間的な電圧変動や停電の影響で、エアコンの電気系統が一時的にダメージを受けることがあります。特に、雷の直後に電源が入らなくなったり、エラーが表示される場合は、電気系統が影響を受けた可能性が高いです。
  4. 内部センサーの不具合:エアコンは内部にさまざまなセンサーを搭載しており、これらのセンサーが異常を検知すると、自己防止のため運転が自動で停止します。フィルターの目詰まりや冷媒ガスの不足などもセンサーに影響を与えるため、メンテナンス不足によって誤作動が起きることがあります。

電源が入らない・運転停止トラブルへの対策

  • ブレーカーの確認:エアコンが動かない場合、まずブレーカーが落ちていないか確認しましょう。ブレーカーが作動している場合は、漏電が疑われますので、自己判断で電源を再投入せず、専門業者に点検を依頼することが安全です。
  • リセット操作:エアコンが一時的に動かなくなった場合、リセット操作が効果的なことがあります。リモコンのリセットボタンや電源の入り切りを試してみましょう。ただし、何度も同じトラブルが発生する場合は根本的な故障が考えられるため、点検が必要です。
  • 雷や電圧変動対策:落雷や電圧変動の影響を防ぐため、サージプロテクターの設置も有効です。夏の時期は特に雷が多いため、エアコンを保護するためにもサージプロテクターの使用を検討することをお勧めします。
  • 定期メンテナンスの実施:電気系統のトラブルは、基板や配線の劣化が原因で起きやすく、長期間メンテナンスを行っていないエアコンでよく発生します。定期的に業者による点検を依頼し、必要に応じて部品の交換や冷媒ガスの補充を行うことでトラブルを防ぎましょう。

電源トラブルは突然発生しやすく、特に夏場の高負荷時には注意が必要です。異常が発生した場合、自己判断での対応を避け、早めに専門業者に相談することが重要です。電源系統はエアコンの中でも最も重要な部分であり、適切なメンテナンスが長持ちのポイントになります。

最後に

TOP5の他に34件のトラブルを含め、合計218件の点検依頼をいただきました。点検の結果、修理や取替のご要望も多くいただき、お客様に喜んでいただけました。
今回は、猛暑の影響で多発したエアコントラブルについて、その概要と故障の予防方法を改めて確認しました。異常な高温にさらされたエアコンは、冷却不足や水漏れ、エラー表示などさまざまな不具合を引き起こしやすくなります。こうしたトラブルを未然に防ぎ、快適な空間を保つためには、日頃のメンテナンスや異常の早期発見が重要です。特に冷媒ガスの補充やフィルター清掃、ドレンホースの詰まり解消といった基本的な点検を定期的に行うことが、故障防止に大きな効果をもたらします。

また、気温が落ち着いた今の時期や夏前の点検はエアコンがスムーズに稼働するための大切な準備です。酷暑に備え、故障のリスクを減らすためにも、早めの点検をお勧めいたします。エアコンの点検や修理、メンテナンスでお悩みの際は、ぜひ中部空調サービスにご相談ください。専門知識を備えたスタッフが、安心で確実なサポートをお届けし、快適な空調環境を維持するお手伝いをいたします。