水漏れが起きた…現場でまず見る5つのポイント

2025年12月19日

― 放っておくと被害が広がる空調トラブル ―

「エアコンの下が濡れている」
「ポタポタと水が垂れてきた」
空調機の水漏れは、現場からよく寄せられるトラブルのひとつです。

水漏れというと大きな故障を想像されがちですが、
実は、ちょっとした詰まりや環境の変化が原因になっていることも少なくありません。

今回は、空調設備の点検・修理を行っている私たちが、
「水漏れが起きた」とご相談をいただいた際に、
まず最初に確認する5つのポイントを分かりやすくご紹介します。

ポイント① ドレンホースの詰まり・外れ

水漏れで最も多い原因が、ドレンホースの詰まりです。
エアコン内部で発生した結露水は、ドレンホースを通って屋外へ排出されます。

しかし、ホコリやゴミ、虫などが詰まると、
水が正常に流れず、室内側へあふれてしまいます。

また、ドレンホースが外れていたり、
途中で折れ曲がっている場合も水漏れの原因になります。
屋外側のホースの状態を一度確認してみましょう。

フィルターや熱交換器が汚れていると、
内部で結露水が増え、排水が追いつかなくなることがあります。

特に、長期間フィルター清掃をしていない場合や、
油分・粉じんの多い環境では、
内部に汚れが溜まりやすくなります。

「最近、掃除をしていないな」と感じたら、
フィルターの状態を確認することが大切です。

空調機は、結露水がスムーズに流れるよう、
わずかに傾きをつけて設置されています。

しかし、長年の使用や振動の影響で、
この傾きがズレてしまうことがあります。

設置状況が変わると、
水がドレン側へ流れず、室内側へ漏れ出す原因になります。
目視で大きなズレがないかを確認しましょう。

湿度が高い環境では、
通常よりも多くの結露水が発生します。

梅雨時期や人の出入りが多い場所、
換気が不十分な環境では、
排水量が増え、水漏れが起こりやすくなります。

「特定の時期だけ水漏れする」という場合は、
使用環境が影響している可能性も考えられます。

長年使用している空調機では、
ドレンパン（受け皿）の劣化やひび割れ、
内部部品の不具合が原因で水漏れが起こることもあります。

目に見えない部分の不具合は、
現場での確認だけでは判断が難しいため、
繰り返し水漏れが起こる場合は、
専門業者による点検が必要です。

空調機の水漏れは、
放置してしまうと、床や壁の汚損、
電気設備への影響につながる恐れがあります。

まずは、今回ご紹介した5つのポイントを確認し、
早めに原因を見極めることが大切です。

「原因が分からない」
「応急対応しても改善しない」
そんな場合は、無理をせず、
取り付けた業者または専門業者へ相談することをおすすめします。