冷房が効かない…その場でまず見る5つのポイント
「エアコンは動いているのに、なかなか涼しくならない」
「以前より冷房の効きが悪くなった気がする」
このようなご相談を、夏前から真夏にかけて多くいただきます。
冷房が効かない原因は、必ずしも大きな故障とは限りません。
現場の状況やちょっとした環境の変化が影響しているケースも多く、
いくつかのポイントを確認するだけで改善につながることもあります。
今回は、空調設備の点検・修理を行っている私たちが、
「冷房が効かない」と聞いたときに、まず最初に確認する5つのポイントを
わかりやすくご紹介します。
ポイント① フィルターの汚れ
冷房が効かないとき、最初に確認するのがエアフィルターの汚れです。
フィルターがホコリで目詰まりしていると、空気の吸い込み量が減り、
十分に冷えた空気を室内に送ることができません。
特に、工場・事務所・店舗など人の出入りが多い環境では、
想像以上に早く汚れが溜まっているケースもあります。
「最近掃除していないな…」という場合は、
まずフィルターの清掃を行うだけでも、冷房の効きが改善することがあります。
ポイント② 室外機まわりの環境
次に確認したいのが、室外機の設置環境です。
室外機は、室内の熱を外へ逃がす重要な役割を担っています。
・室外機の前に物が置かれている
・周囲に雑草やゴミが溜まっている
・直射日光が強く当たっている
このような状態では、放熱がうまくできず、冷房能力が低下します。

室外機の吹き出し口・吸い込み口がふさがれていないか、
周囲に十分なスペースが確保されているかを確認しましょう。
ポイント③ 設定温度・運転モード
意外と見落としがちなのが、設定内容の確認です。
・冷房ではなく「送風」や「除湿」になっていないか
・設定温度が高すぎないか
・タイマー設定が入っていないか
特に複数人で操作する職場では、
知らないうちに設定が変更されていることも少なくありません。
まずはリモコンの表示を一度リセットするつもりで、
運転モードや温度設定を確認してみましょう。
ポイント④ 風の出方・風量
冷房運転中、風がしっかり出ているかも重要なチェックポイントです。
・風量が弱い
・一部の吹出口からしか風が出ていない
・風向きが固定されている
こうした場合、内部部品の汚れや不具合が影響している可能性があります。
風量設定を「強」にしても改善しない場合は、
内部の点検が必要なサインと考えられます。
ポイント⑤ 使用年数と経年劣化
最後に確認したいのが、エアコンの使用年数です。
長年使用している空調機器は、目に見えない部分で劣化が進んでいます。
・冷媒ガスの不足
・部品の性能低下
・制御基板の不具合
こうした要因が重なると、設定通りに運転していても
「効きが悪い」と感じる状態になります。
設置から10年以上経過している場合は、
点検や更新を検討するタイミングかもしれません。
まとめ|まずは“できるところ”から確認を
冷房が効かないと感じたときは、
いきなり故障を疑うのではなく、
今回ご紹介した5つのポイントを順番に確認してみてください。
それでも改善しない場合は、
専門業者による点検・調整が必要なケースもあります。
「どこまでが自分たちで確認できるのか分からない」
そんなときは、お気軽にご相談ください。