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冬場の暖房効率を守る!霜取り運転の仕組みと対策

霜取り運転は正常な機能です

冬場にエアコンを運転していると、「急に暖房が止まった」「室内が暖まらない」と不安になることはありませんか?実はこれは故障ではなく、霜取り運転(除霜運転)というエアコンが備える正常な機能です。
霜取り運転は、室外機に付着した霜を溶かすために一時的に暖房を止める仕組みです。この運転があるおかげで、長期的にエアコンを安定して運転できます。


なぜ霜取り運転が必要なのか?

エアコンの暖房運転は、室外機から熱を取り込み室内に温風を送る仕組みです。しかし、寒い日や湿度の高い状況では、室外機の熱交換器に霜が付着します。
霜が付くと空気の吸込みが妨げられ、暖房効率が低下し、放置すると室外機や圧縮機に負荷がかかり故障につながる可能性があります。

そこで霜取り運転が作動し、一時的に暖房を止め、熱交換器を温めて霜を溶かすのです。
この工程は暖房運転には必須であり、エアコンを安全に長く使うための重要な機能です。


霜取り運転の見分け方

エアコンが霜取り運転中かを確認する方法は主に3つあります。

  1. 運転ランプが点滅する
    霜取り運転中はエアコン本体のランプが点滅します。10〜15分ほどで消え、暖房運転が再開すれば霜取り運転の可能性が高いです。
  2. 「プシュー」「ポコポコ」と音がする
    冷媒が流れる際に発生する音で、霜を溶かす際の正常な音です。異常ではありません。
  3. 一時的に暖房が停止する
    10〜20分程度エアコンが停止します。停止後に暖房が再開すれば、霜取り運転です。もし20分以上続く場合は別の原因を疑いましょう。

霜取り運転の回数を減らす方法

頻繁に霜取り運転が起こると、業務効率に影響することもあります。以下の対策で回数を減らすことが可能です。

  • フィルターの清掃
    ゴミやホコリで熱交換器が冷えやすくなるため、定期的に清掃しましょう。
  • 設定温度の調整
    高温に設定すると霜が付きやすくなるため、1〜2℃下げるだけでも効果があります。
  • 室内空気の循環
    サーキュレーターを使い室内温度のムラをなくすと、熱交換器の急冷を防げます。
  • 室外機の設置環境の確認
    雪や物の障害物で熱交換器が塞がれると霜が付きやすくなります。周囲の除雪や障害物除去も重要です。
  • 業務用の場合は仕切りや改良機材を活用
    広い工場などでは仕切りで空間を分けると効率的に暖房でき、外付け熱交換器などで霜取り運転を減らすことも可能

※注意:熱湯や霜取りスプレーで霜を溶かすことは、急激な温度変化や電気設備への影響で故障の原因になります。必ず安全な方法で管理してください。


まとめ

霜取り運転は、エアコンの暖房運転において不可欠な機能です。
一時的に暖房が止まることがありますが、故障ではありません。
設備担当者は、フィルター清掃や室外機の設置環境を管理し、霜取り運転の負荷を最小限に抑えることで、安定した暖房運転と業務効率の維持につなげることができます。

冬場も安心してエアコンを運用するために、霜取り運転の仕組みと対策を理解しておきましょう。