冬の「暖房が効かない」時に知っておきたい5つのチェックポイント

こんにちは。中部空調サービスです。
1月〜2月は「暖房の効きが悪い」「温度が上がらない」といったお問い合わせが最も多くなる時期です。工場・倉庫・事務所など広い空間では、暖房不足が作業効率に直結するため、設備担当者様にとって悩みの大きい季節です。
しかし「暖まらない=故障」とは限りません。冬特有の環境や、簡単な調整で改善するケースも非常に多くあります。
そこで今回は、暖房の効きが悪いときに役立つ
「ご自身で確認できること」 と 「専門業者に任せるべきこと」 を明確に分けて解説します。
ご自身で確認できること
まずは、設備担当者様がその場で確認でき、比較的安全に実施できる内容を整理しました。
「寒い」「暖まらない」と感じたら、まずはここをチェックしてみてください。
① フィルターが汚れていないか
暖房効率が落ちる原因の多くは「フィルターの目詰まり」と言われています。
症状
- 風量が弱い
- 暖かい風が出ない
- 設定温度に到達しない
対処
フィルターを外して洗浄、または掃除機でホコリを吸い取るだけでも改善されます。
月1回程度の清掃がおすすめです。
② 室外機の前後が塞がっていないか
室外機は空気の吸い込み・吐き出しが滞ると、暖房能力が大きく低下します。
ありがちな状態
- 室外機に雪が積もっている
- 荷物やダンボールが近くに置かれている
- 枯れ葉やゴミが絡みついている
- 室外機カバーでほとんど塞がれている
対処
前後1mほどスペースを空けるのが理想。雪はこまめに除去しましょう。
③ 霜取り運転中ではないか
冬は「霜取り運転」が頻繁に行われます。
霜取り運転の特徴
- 冷たい風が出ることがある
- 室外機が一時的に止まる
- 数分後に再び暖房が再開する
これは故障ではありません。
ただし頻度が多すぎる場合は、後述の「専門業者に任せるべきこと」に該当します。
④ 風量・風向の設定は適切か
暖房では、設定も非常に重要です。
- 風量:強風
- 風向:下向き
暖かい空気は上に溜まりやすいため、下向きにしっかり送ることで効率が大きく変わります。
⑤ レイアウト変更による風の遮りはないか
室内のレイアウト変更が原因で暖まりにくくなるケースも多くあります。
- 棚やパーテーションを新設した
- 製品ラックが吹き出し口を塞いでいる
- 特定エリアだけ極端に寒い
風の通り道を確保するだけで改善する場合があります。
専門業者に任せるべきこと
ここまで確認して改善しない場合は、内部部品や冷媒系統など専門的な領域に入ります。無理に触ると故障や事故の原因になるため、専門業者への点検を強くおすすめします。
① 冷媒ガスの不足・漏れ
症状
- 風は出るが暖かくない
- 設定温度まで上がらない
- 霜取りの回数が異常に多い
ガス不足は専用の機器で圧力を測定する必要があるため、専門業者でないと判断できません。
② ファンモーターの不具合
室内機・室外機どちらのファンも暖房効率に直結します。
注意すべき症状
- 風量が極端に弱い
- 異音がする(ゴーッ、カタカタ等)
- 室外機が頻繁に停止・再始動を繰り返す
③ 熱交換器の凍結・目詰まり
- 室外機が分厚く凍りついている
- フィン(薄い板)の隙間に汚れが詰まっている
- 設置環境に問題がある
高圧洗浄や環境改善が必要な場合が多いため、専門作業が必要です。
④ サーミスタ・基板の異常
症状
- 勝手に運転が止まる
- 暖まる前に霜取りに入る
- 運転ランプが点滅している
電気系統の診断は専門知識と専用工具が必要です。
⑤ 機器の経年劣化(10〜15年)
- 以前より暖まりにくい
- 電気代が増えてきた
- エラーが多い
状況によっては、最新の省エネ機種に更新した方がトータルコストを抑えられるケースもあります。
工場や倉庫で特に多い暖房不足の原因
- 天井が高く暖気が上に逃げる
- 機械の熱と空気の流れが干渉する
- 大型シャッターの開閉で熱が逃げる
- 空気が循環せず冷気だまり・熱だまりができる
そのため、エアコンだけで解決しようとせず、
- 大型サーキュレーターで撹拌
- スポットバズーカで局所的に補助
- 吹き出し口や風向の調整
といった対策が効果的です。
中部空調サービスができること
- 業務用エアコンの定期点検・診断
- 室外機設置環境の改善提案
- 内部部品の点検(ファン・サーミスタ等)
- 冷媒ガスの診断・補充
- 経年機器の更新提案
- 作業環境改善(スポットバズーカなど)
現場に合わせて最適な改善策をご提案いたします。
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