エラーは出ていないのに、エアコンの効きが悪い…そんな時は?
業務用エアコンをご使用中のお客様から、次のようなご相談をいただくことがあります。
- 「エラーは出ていないのに冷えが悪い」
- 「暖まりにくい気がする」
- 「調子が悪いのに何も表示されない」
実は、エラー表示がなくてもエアコン内部の不調が進んでいるケースは少なくありません。
この記事では、
- 1.エラーなしでも不調が起きていた実例
- 2.エラー表示が出ないのに不調が起きる主な原因
- 3.だから「エラー履歴の確認」が重要
- 4.リモコン(BRC1E3・BRC1G4)のエラー履歴確認方法
- 5.リモコンのエラー履歴確認手順(動画)
をわかりやすく紹介します。
1.エラーなしでも不調が起きていた実例
◆ 実例①:冷房がほとんど効かない
室外機の熱交換器がホコリで詰まり排熱できない状態でした。
エラーは出ませんが、冷媒サイクルが正常に働かず冷えない状況でした。
◆ 実例②:暖房運転でぬるい風しか出ない
フィルターは綺麗なのに暖まらない。
調査すると室外機ファンの回転不良が原因でした。
◆ 実例③:急に効きが悪くなった
冷媒ガスが少しずつ漏れていた例です。
軽度の漏れではエラーが出ず、能力低下だけが進行します。
2.エラー表示が出ないのに不調が起きる主な原因
エアコンは内部の温度や圧力が一定範囲内であれば、異常を検知せず運転し続けてしまいます。
そのため以下のような原因ではエラーが出ないまま能力が落ちることがあります。
① フィルター・熱交換器の汚れ
- 風量低下
- 冷暖房能力の低下
- 多くの場合エラー表示なし
② 室外機まわりの環境悪化
- 荷物による吸込み口の塞ぎ
- 近くの機器の排熱の影響
- 草木の侵入による排熱不足
③ 冷媒ガスの不足(軽度漏れ)
- 少量漏れでは異常値まで達しない
- 長期間続くと大きな故障につながる
④ ファンモーターの回転不良
- 風量が弱くなる
- 異常検知されずエラーは出ないことがある
⑤ センサー(サーミスタ)の誤検知
- 温度検知が不正確になり能力不足になる
- 軽度の異常ではエラーが表示されない
3.だから「エラー履歴の確認」が重要
現在エラー表示がなくても、過去に一瞬でも異常が発生していれば履歴に残っている可能性があります。
エラー履歴を見ることで、
- 過去にどんな異常が起きていたか
- 同じエラーが繰り返されていないか
- 現在の不調と関連するヒントがないか
といった情報を把握することができます。
「冷えない/暖まらない/運転が不安定/温度ムラが大きい」といった症状がある場合、特に確認する価値があります。
4.リモコン(BRC1E3・BRC1G4)エラー履歴確認手順
BRC1E3のエラー履歴確認手順
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画面が光っていることを確認し、キャンセルボタンを長押しする。
画像を見る
-
現地設定の中から「異常履歴」を選択する。
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「リモコン履歴」・「室内履歴」のどちらかを選択する。
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過去に異常が検知された内容が表示される。
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BRC1G4のエラー履歴確認手順
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画面が光っていることを確認し、左「<」ボタンを押す。
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インフォメーション画面になったら、左「<」と右「>」のボタンを同時に長押しする。
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長押しし続けるとフルメニュー→現地設定の順で画面が切り替わる。
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「エラー履歴」を押し、「リモコン履歴」・「室内履歴」のどちらかを選択する。
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過去に異常が検知された内容が表示される。
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5.リモコン(BRC1E3・BRC1G4)エラー履歴確認手順(動画)
操作手順を動画で確認したい方は、こちらのリール動画もあわせてご覧ください。
▼ BRC1E3 のエラー履歴確認手順(動画)
▼ BRC1G4 のエラー履歴確認手順(動画)
まとめ
- エラーが出ていなくても内部で不調が起きていることは多い
- 汚れ・ガス不足・環境・ファン・センサーなど原因はさまざま
- エラー履歴を見ることで不調の手がかりが得られる
- BRC1E3・BRC1G4どちらでも履歴確認が可能
- 不調を感じたら早めの点検がおすすめ