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インフルエンザ対策は空調が決め手!職場の感染リスクを下げる空気管理のポイント6選

インフルエンザをはじめとした感染症は、「空気環境」が整っていない職場ほど広がりやすくなります。
特にオフィス・工場・店舗・医療機関など、多くの従業員やお客様が出入りする場所では、
空調・湿度・換気の管理が感染リスクを大きく左右します。

本記事では、職場で実施できる空調を活用した感染対策を6つのポイントにまとめて解説します。
どれも今日から実践できる内容ばかりですので、ぜひチェックしてみてください。

目次

  1. 乾燥した空気はウイルスが活性化しやすい
  2. 最適な湿度は40〜60%(加湿の正しい方法)
  3. 換気は“少しでも”効果がある(正しい換気方法)
  4. 暖房は“控えめ温度+強め風量”が最適
  5. フィルター清掃は感染対策の第一歩
  6. 工場・倉庫は“空気のよどみ”に要注意
  7. まとめ:空調管理は“職場の感染対策”の要

1. 乾燥した空気はウイルスが活性化しやすい

インフルエンザウイルスは「乾燥した空気」で活性化しやすく、特に湿度が40%を下回ると一気に感染リスクが高まります。

乾燥した室内では

  • ウイルスが空気中に長い時間漂う
  • 飛沫が蒸発して軽くなり、広い範囲に飛びやすい
  • 喉・鼻の粘膜が乾燥し、ウイルスの侵入を防ぐ機能が弱まる

という状態になり、職場内での感染が広がりやすくなるのです。
特に冬場の暖房中は急激に湿度が下がりやすいため、注意が必要です。

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インフルエンザウイルスは「乾燥すると生き残りやすい」という特徴があります。
湿度が40%を切ると空気中を漂う時間が長くなり、咳やくしゃみの飛沫も蒸発して遠くまで拡散します。
さらに乾燥した空気は喉や鼻の粘膜を弱らせ、感染しやすい状態を生みます。
職場に湿度計や温湿度センサーを設置して「今どれくらい乾燥しているか」を見える化するだけでも、
加湿や換気のタイミングが分かりやすくなり、対策の精度が高まります。


2. 最適な湿度は40〜60%(加湿の正しい方法)

感染対策として理想的な湿度は40〜60%
40%未満ではウイルスが活発になり、60%以上ではカビや結露が発生しやすくなります。

オフィスや工場で加湿を行う際は、次のポイントが重要です。

  • 加湿器は部屋の中央寄りに置く
  • 強運転ではなく弱〜中運転で徐々に湿度を上げる
  • 加湿器の表示より「実測湿度」(壁掛け湿度計など)を重視する

加湿の効果が実感できない職場の多くは、設置場所や加湿量に問題があります。

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湿度40〜60%は、ウイルスが最も不活化しやすい湿度帯とされています。
加湿器を窓際や壁際に置いてしまうと、部屋全体に湿気が行き渡らず「一部だけ結露、他は乾燥」という状態になりがちです。
部屋の中央寄りに置き、空調の風向きと干渉しない場所を選ぶことで、ムラの少ない加湿がしやすくなります。
また、加湿器本体の表示だけでなく、別置きの温湿度計を併用すると、実際の湿度をより正確に把握できます。


3. 換気は“少しでも”効果がある(正しい換気方法)

換気は最もシンプルで即効性のある感染対策です。
特に以下のようなサインがある職場は換気不足の可能性があります。

  • においが残りやすい
  • 空気が重く感じる
  • 人が集まるとすぐ暑くなる

換気を改善するためには、

  • 窓を2ヶ所(対角線上)開けて空気の流れを作る
  • 会議終了後に3〜5分の集中換気を行う
  • 換気扇は可能な範囲で常時ONにする
  • 給気口のホコリを清掃して通気を確保する

といった手順が効果的です。
短時間でも空気が大きく入れ替わるため、「寒さ」とも両立させながら実施できます。

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換気不足は「においが残る」「空気が重い」などの体感でも判断できます。
寒い季節は窓を開ける時間を最小限にしたいところですが、短時間でも窓を2ヶ所開けることで効率的に空気を入れ替えることができます。
また、給気口や換気扇にホコリが溜まると、本来の性能が発揮できず換気量が大きく低下します。
定期的にホコリを取り除き、必要に応じて専門業者によるダクト清掃を行うことで、換気性能を回復させることができます。


4. 暖房は“控えめ温度+強め風量”が最適

冬の職場は暖房が欠かせませんが、実は暖房を強めるほど乾燥が進み、感染リスクが高まります。

おすすめの設定は「設定温度20〜22℃ × 風量強め」
風量を強めることで室内の空気がしっかり循環し、設定温度以上の体感温度が得られます。
さらに風向きを下向きに設定すれば、暖かい空気が足元まで届きやすくなります。

暖房効率を高める工夫としては

  • カーテンを閉めて窓の冷気を遮断する
  • 室外機周りの障害物をなくす
  • フィルター清掃で風量を確保する

などが効果的です。

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暖房を強めて温度だけを上げようとすると、湿度が急激に下がり、乾燥した環境になってしまいます。
一方で、風量を強める運転は、室内の空気を循環させて体感温度を上げるのに役立ちます。
また、窓際からの冷気(コールドドラフト)をカーテンや断熱シートで抑えることで、暖房効率がさらに向上します。
フィルター清掃と合わせて行うことで、「温度を上げすぎない暖房」が実現しやすくなります。


5. フィルター清掃は感染対策の第一歩

フィルターが詰まっていると空調の風量が大きく低下し、空気の循環が悪くなります。
その結果、ウイルスを含んだ空気が滞留しやすくなってしまいます。

特に天井カセット型エアコンは、フィルターの汚れが外から見えにくいタイプが多く、
意識していないと長期間放置されてしまいがちです。

月に1回のフィルター清掃を習慣にすることで、
感染対策・暖房効率・省エネのすべてが改善します。

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フィルターが汚れると、空調機の「呼吸」ができなくなり、風量が30〜50%落ちてしまうケースもあります。
風量が落ちると暖房・冷房の効きが悪くなるだけでなく、空気が循環せずによどみやすくなります。
また、フィルターに付着したホコリはカビの温床にもなり、においや健康被害の原因にもなりかねません。
定期的なフィルター清掃は、最も簡単かつ効果の高いメンテナンスの一つです。


6. 工場・倉庫は“空気のよどみ”に要注意

工場や倉庫は、構造上どうしても空気が停滞しがちです。

  • 天井が高い
  • 機械が多く空気が遮られる
  • 出入口の開閉で温度差が大きい
  • 加湿が難しい

など、空気が循環しにくい要因が多く存在します。

改善のためには

  • サーキュレーターや大型ファンで空気を攪拌する
  • 休憩室や更衣室など“小空間”の湿度管理を徹底する
  • 温湿度センサーで環境を見える化する
  • 外気を取り入れやすい時間帯を狙って換気する

といった取り組みが効果的です。
空調の工夫だけでも感染リスクは大幅に低減できます。

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工場・倉庫では、作業エリアと人の滞在エリアが離れていることも多く、「休憩室だけが極端に寒い/暑い・乾燥している」といったケースも見られます。
サーキュレーターで空気を撹拌しつつ、出入口付近や人の集まる場所の温湿度を重点的にチェックすることで、改善すべきポイントが明確になります。
また、大型ファンやスポット空調の活用で、作業エリアと休憩スペースの両方を快適に保つことも可能です。


まとめ:空調管理は“職場の感染対策”の要

感染症が広がりやすい季節こそ、空調の使い方や日常のメンテナンスを見直すことが重要です。

  • 湿度40〜60%を保つ
  • こまめな換気
  • 暖房と風量のバランス調整
  • フィルター清掃
  • 空気の循環改善

これらの取り組みが、働く人の健康と快適さを守ることにつながります。
空気環境の改善は、感染予防だけでなく職場全体の生産性向上にも直結します。


中部空調サービスでは、感染対策にも配慮した空調点検をご提案しています

工場・倉庫・事務所・店舗など、幅広い環境に合わせて
空調改善・定期点検・運用アドバイス を実施しています。

  • 換気設備の点検(外気量・ダクト・給気口の確認)
  • 空調の最適運用アドバイス(暖房設定・風量調整・温湿度管理)
  • フィルター・室外機の清掃
  • 加湿方法のご相談(加湿器の選定・適切な設置場所の提案)
  • 空調更新・省エネ機種への入替提案

お客様の環境に合わせた柔軟な対応で、
より快適で安全な空気環境づくりをサポートいたします。