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【施工実績】エアコンが効かない…原因はフロンガス漏れ!工場での修理対応レポート

今回は、「エアコンが効かない」というご相談を受けて訪問した工場での修理対応の様子をご紹介します。
夏場の工場では空調が止まると作業環境に大きな影響が出るため、早急な対応が求められます。
今回のケースでは、フロンガスの漏れが原因で冷房がまったく効かなくなっていました。
現場での点検から修理完了までの流れを、時系列で詳しくお伝えします。

🔍 エアコンが効かないとのご相談で現場へ

お客様からの第一報は、「エアコンをつけても全然冷えない」というものでした。
夏場ということもあり、工場内の温度が上がり、作業員の方々もかなりお困りの様子。
現場に到着し、まずは室内機と室外機の状態を確認します。


🌀 室内機は動作しているのに冷えない…?

点検を進めると、室内機は正常に稼働していることが分かりました。
風も出ており、エラーコードの表示もなし。
一見、問題なさそうに見えますが、肝心の冷気が出ていない状態です。

こうしたケースでは、冷媒ガス(フロンガス)の不足や漏れが疑われます。
次に、室外機の圧力を測定して原因を探っていきます。

🧯 圧力測定でガス抜けを確認

室外機側で圧力計を接続し、冷媒の状態を測定。
その結果、冷媒ガスが抜けている状態であることが分かりました。
本来であれば一定の圧力がかかるはずですが、ほとんど反応がない状態。

冷媒ガスは、エアコン内部で「熱を運ぶ」役割を担っており、これが不足すると冷房も暖房も機能しなくなります。
つまり今回のトラブルは、フロンガス漏れによって冷房能力が失われたということです。

💧 漏れ箇所の特定へ ― 油じみの発見

次に、どこからガスが漏れているのかを調べます。
エアコンの冷媒回路は、配管・接続部など多くの箇所があり、漏れの特定には慎重な確認が必要です。

1本1本の配管を目視で点検していくと、室外機のフレア接続部分に油じみを発見。
冷媒ガスには潤滑用のオイルが含まれているため、漏れ箇所ではオイルが滲んでくるのが特徴です。

さらに、ガス漏れ検知液を吹きかけると泡が発生し、漏れがあることが明確になりました。
この時点で、原因箇所は「室外機側のフレア接続部」であると確定です。

ガス漏れの箇所を動画で撮影しました

🔧 修理作業 ― フレア加工のやり直し

原因を特定したところで、修理を開始しました。
漏れのあったフレア部分を分解して確認すると、配管の加工形状が正しいラッパ状になっておらず、密着が甘い状態。
この不完全なフレア面からガスが漏れ出していたと判断しました。

不良部分を切り取り、再度フレア加工を正しい形状で実施し、しっかりと接続を行いました。

⚙️ 真空引き・ガス充填・試運転

接続が完了したら、真空乾燥(真空引き)を行い、配管内部の空気や水分を除去。
その後、規定量のフロンガスを再充填します。

試運転を行うと、圧力も安定しており、冷房も問題なく稼働しました。
冷たい風がしっかり出て、工場内の温度も改善。修理完了です。


🏁 まとめ

今回のトラブルは、フレア部の加工不良によるガス漏れが原因でした。
接続部分は一見問題なさそうでも、わずかな隙間からガスが抜けてしまうことがあります。

中部空調サービスでは、ガス漏れの調査から修理・再充填まで一貫対応しています。
「エアコンの効きが悪い」「異音がする」など、気になる症状があれば早めの点検をおすすめします。