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【施工事例】工場内の空気の流れをデザインする|ルーフファンが変える工場の空気環境

工場や倉庫での作業中、こんな悩みはありませんか?

「天井付近が熱気でこもって作業環境が悪い」
「空調を入れても効率が悪く、温度ムラができる」
「換気がうまくいかず、機械の熱が逃げない」

特に夏場の工場では、屋根のすぐ下が高温になり、熱気が作業空間全体に滞留してしまうケースが多く見られます。
このような「熱だまり」は、作業効率の低下だけでなく、機械の故障リスクや従業員の体調不良にもつながる深刻な課題です。

中部空調サービスでは、こうした工場内の熱環境を改善するために、「ルーフファン(屋上換気装置)」の導入を数多く手がけています。
今回はその施工実績のひとつを通して、ルーフファンの仕組みと導入効果をご紹介します。

お客様の課題

今回ご相談をいただいたのは、岐阜県内の製造工場様でした。
屋根に設置された既設のルーフファンは、設置から十数年が経過しており、経年劣化による排気性能の低下や、モーターの振動・騒音などが目立つようになっていました。

特に夏場は、屋根付近に熱気がこもりやすく、既存ファンでは十分な換気が行えずに工場内の温度が上昇。

  • 「稼働しているのに空気の流れを感じない」
  • 「機械の熱が抜けにくく、作業環境が改善されない」

といったお悩みを抱えておられました。
また、故障時の修理対応が難しいことも課題のひとつでした。

  • 老朽化した設備を更新し、安定した排気性能を確保したい
  • 工場内の熱環境を改善したい

というご要望から、既設ルーフファンの更新工事のご相談をいただきました。

当社の提案内容

現地調査では、既設ルーフファンの設置位置・屋根構造・電源系統を確認しました。
長年使用されていた機器は内部の錆やモーター劣化が進行しており、排気効率の低下に加え、強風時の動作不安定も見られました。

中部空調サービスでは、既設の開口部をそのまま活かしつつ、最新仕様のルーフファンへの更新をご提案しました。
新しいルーフファンは、従来よりも羽根形状の改良により排気性能が向上しており、さらにモーターの省エネ化・静音化にも対応。
耐食性に優れた材質を採用し、長期的に安定した運転ができるモデルを選定しました。

ルーフファンとは?

屋根上に設置される「ルーフファン」は、工場・倉庫など大空間の熱気を効率良く排出し、快適な作業環境を実現するための換気装置です。屋根付近に溜まりやすい上昇気流の熱気を“出口”として設ければ、建物内における温度ムラや空気滞留を防ぐことができます。

具体的には以下のような特長を持っています:

  • 屋根に直接設置することで、室内の暖気・上昇気流を自然に「屋根上の出口」へ導く構造
  • 軸流ファンやモーター駆動により、従来の自然換気では届きにくかった換気量を確保
  • 強風や雨の影響を受けやすい屋上設置環境に対し、逆流防止フラップや防虫網などの装備を備えて運転安定性を向上

このように、ルーフファンは単なる“屋上換気扇”ではなく、「空気の出口をデザインし、建物全体の熱・空気の流れを整える装置」として活用できます。導入目的としては、例えば以下のようなケースが考えられます:

  • 夏場、屋根付近が高温になり作業環境が悪化している
  • 空調を入れても冷気が上に逃げてしまい、冷房効率が低下している
  • 屋内に熱気が溜まり、温度ムラ・湿気・臭気の滞留が見られる

施工の様子

工事は、お客様の生産スケジュールに配慮しながら、短期間で安全に進めました。
まず既設のルーフファンを撤去し、屋根開口部や取付ベースの状態を丁寧に確認。
長年の使用で発生していたサビやシーリングの劣化部分を補修したうえで、新しいルーフファンを設置しました。

防水性能を確保するために、取付ベースのコーキング処理やボルト締めを一箇所ずつ丁寧に行いました。

設置後は動作確認を実施し、モーターの電流値・回転方向・排気風量をチェック。
騒音や振動の発生もなく、安定した運転を確認しました。

今回の更新工事は、既設開口をそのまま活用したため、屋根への負担を最小限に抑えながら効率的に施工を完了。
お客様の稼働への影響を最小限にしつつ、安全かつ確実な施工を実現しました。

担当者からのコメント

工事を担当したサービススタッフに、施工を振り返ってもらいました。
今回の更新工事では、既設ルーフファンの開口部や取付ベースを再利用する必要があったため、既存構造との取り合い調整と防水処理に特に注意を払いながら作業を進めました。
事前に作業手順を共有し、全員で確認を徹底しました。

また、更新機種の選定にあたっては、既設と同等以上の風量を確保しつつ、静音性と耐候性を重視したモデルを採用。

工場にとって換気設備は“空気の循環を支える縁の下の力持ち”です。
設備の更新は一見目立たない工事ではありますが、働く方々が快適に作業できる環境づくりのために欠かせない要素だと感じています。
これからも、お客様の現場環境やご要望に合わせて、最適なご提案と確実な施工を心がけてまいります。

まとめ・お問い合わせ

今回のルーフファン更新工事では、老朽化した換気設備を最新型へ更新することで、排気性能・静音性・耐久性が向上しました。
屋根付近にこもっていた熱気が効率的に排出されるようになり、作業環境の快適性が改善されたほか、設備全体の信頼性も高まりました。

ルーフファンは、工場や倉庫などの大空間における“空気の流れを整える装置”です。

中部空調サービスでは、現地調査から設計・施工まで一貫対応。
お客様の建物構造や用途に合わせた最適な換気・空調環境のご提案を行っています。

「最近ルーフファンの音が大きい」「換気の効きが悪い」などのお困りごとがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
経験豊富な技術スタッフが、現場の状況に合わせて最適な改善策をご提案いたします。