【2025年夏】エアコンが冷えない主な原因4つと対策

今年の夏、
「エアコンをつけているのに全然部屋が涼しくならない…」
「冷房を強くしてもぬるい風しか出てこない…」
そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。
猛暑の中でエアコンが効かないと、作業効率が落ちるだけでなく、熱中症のリスクも高まり、とても不安になりますよね。
実際に、2025年5月から8月にかけては同じような相談が多く寄せられ、
「冷えない」という症状での修理依頼は約50件と、全体で2番目に多い結果となりました。
この記事では、実際に多く寄せられた修理依頼の傾向を踏まえて、
・冷えない原因
・それぞれの対処法と確認ポイント
・修理依頼をする際の流れ
・トラブルを防ぐための予防策
をわかりやすく解説します。
同じような症状で困っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
「冷えない」症状とは?
「冷えない」という症状は、次のような言葉で相談を受けることが多いです。
- 設定温度まで下がらない
- 冷房をつけてもぬるい風しか出ない
- 昨日までは冷えていたのに急に冷えなくなった
- 風は出ているが、部屋が涼しくならない
エアコンが運転していても冷えない場合、室内機・室外機・冷媒ガス・配管など、複数の要因が重なっている可能性があります。
修理依頼が増える時期と背景
猛暑による稼働時間の増加
2025年5月から8月にかけては連日30℃を超える真夏日が続きました。
特に工場や事務所などの大空間ではエアコンへの負荷が大きくなり、長時間連続運転による部品の劣化や冷媒不足が目立ちました。
使い始めの5月~6月に多い初期トラブル
夏本番を迎える前の5~6月は、久しぶりに冷房を動かすタイミングです。
この時期に発生しやすいのが、
- 冬の間にたまったホコリによる目詰まり
- 動かしていない間に進行した部品不良
- 配管からのガス漏れ
といった、「今季最初の冷房運転で表面化する不具合」です。
7月~8月は修理依頼が集中
7月~8月は修理依頼が集中し、部品手配や作業スケジュールの都合で修理完了まで時間がかかるリスクが高まります。
このタイミングでの「冷えない」は、業務や生活への影響が大きくなるため、早めの対策が重要です。
エアコンが冷えない
主な4つの原因と4つの対処法
ここでは、実際に対応した約50件の修理依頼の中から、特に多かった原因と、それぞれの対処法・チェックポイントを紹介します。
(※内部の詳細な比率までは本記事では精査していません。)
1. フィルターや熱交換器の汚れ


フィルターや熱交換器の目詰まりは、冷房能力を大きく低下させる代表的な要因です。
ホコリや油分が蓄積すると空気が通りにくくなり、設定温度まで下がりにくくなります。
特に工場や飲食店など油煙の多い環境では、汚れが固着しやすく注意が必要です。
よくある症状
- フィルターにホコリがびっしり詰まり、風量が極端に弱くなる
- 吸い込み口や吹き出し口から黒いホコリやカビが落ちてくる
- 冷房を強くしても「ぬるい風」しか出ない
- 油分を含む汚れでベタつき、通常清掃では汚れが取れない
対策
- フィルターを取り外して掃除機でホコリを吸い取る
- 水洗い後はしっかり乾燥させてから取り付ける
- 吹き出し口や周囲にカビやホコリが見える場合は早めに洗浄
- 年に1~2回は専門業者による分解洗浄を依頼する
定期的なフィルター清掃が冷房効率維持の鍵です。
2. 冷媒ガス不足(ガス漏れ)


冷媒ガスは、室内の熱を屋外へ運ぶ「血液」のような役割です。
不足すると、風量はあっても冷たさが感じられない状態になりがちです。
ガスが抜ける原因としては、配管の接続部や経年劣化による漏れが考えられます。
よくある症状
- 風は出ているのに、常にぬるい風しか出てこない
- 室外機から「シュー」というガスが漏れる音がする
- 配管接続部に油分が付着しており、じわっと湿っている
- 同じ場所で何度もガス補充をしているが、すぐに冷えなくなる
対策
- 室外機の音をよく聞き、「シュー」という音がしないか確認
- 配管のつなぎ目に油分がついていないか目視でチェック
- 自分でガスを補充するのは危険なので必ず専門業者へ連絡
- 漏れ箇所を特定した上で、ガス補充+修理を同時に実施する
ガス不足は補充だけでは解決せず、漏れ修理が不可欠です。
3. 室外機の異常・設置環境


冷房時の排熱を担う室外機にトラブルがあると、冷房能力は一気に落ちます。
また、設置環境によっても冷えにくくなる場合があります。
よくある症状
- ファンモーターが動かず、室外機から熱気が抜けない
- 室外機の前に物が置かれて風がこもる
- アスファルトの照り返しや直射日光で室外機が過熱
- 室外機が隣接する機械の熱風を吸い込んでいる
対策
- 室外機の前後30cm以内に物を置かない
- 直射日光が強い場所では、よしずや庇で日よけ対策
- ファンが回っているか目視で確認
- 異音や大きな振動がある場合は、すぐに使用を中止して専門業者に連絡
室外機まわりの風通しを常に確保することが大切です。
4. 設定や操作ミス


意外と多いのが設定・操作の誤りです。
複数人でリモコンを共有している場合や、機能が多い業務用エアコンでは、知らないうちに設定が変わることがあります。
よくある操作ミス
- 冷房ではなく除湿や送風になっていた
- 設定温度が高めのままになっていた
- タイマー機能や不在ECO(人がいないときに自動で省エネ運転に切り替わる機能)が作動していた
対策
- 設定モードが「冷房」になっているか確認
- 設定温度は25℃~28℃が目安
- それでも室温が下がらない場合は、1℃ずつ下げて様子を見る
- タイマーや不在ECOが作動していないか確認
- 操作に不安がある場合は取扱説明書で基本設定を再確認
温度設定は少しずつ調整して最適な状態を探すのがポイントです。
修理依頼の流れ
- お問い合わせ・症状ヒアリング
症状や発生状況を詳しく伺います。 - 一次点検(出張点検)
実際に現場を確認して原因を特定します。 - お見積り提示
部品や作業内容をご案内し、ご了承いただいた上で作業に進みます。 - 修理・部品交換
在庫があれば即日対応が可能ですが、担当者の日程や現場の状況によっては後日の対応となる場合もあります。作業スケジュールはお客様のご都合も伺いながら調整いたします。 - 完了確認・アフターフォロー
再発防止のためのアドバイスも行います。
冷えないトラブルを防ぐために
「冷えない」という症状は、定期的な点検で未然に防げるケースが多くあります。
点検で確認する主な内容
- フィルターや熱交換器の汚れ状態
- 冷媒ガス漏れの有無
- 室外機の動作確認
- 電気系統の緩みや異常
繁忙期の前に点検を行うことで、急な故障や長期間の停止を防げます。
当社でも保守点検サービスを行っております。
定期的な点検をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
2025年5月~8月の修理依頼では、「冷えない」症状が約50件と、2番目に多い相談でした。
原因は「汚れ」「冷媒不足」「室外機の異常」「設定ミス」などさまざまですが、日々の管理や点検で予防できるものも多くあります。
エアコンが冷えないと感じたら、まずはフィルター清掃・設定確認・室外機周辺の確認を行いましょう。
それでも改善しない場合は、早めに専門業者もしくは当社までご相談いただくことで、快適で安全な環境を保つことができます。